施工のポイント
本工事は、老朽化し耐震性が不足している水産技術研究所の現地建替を行なったものです。
研究所は、現敷地前面の海域から研究用の海水を取水し、同海域の磯を研究フィールドとする必要があることから、海域に隣接する現地での建替えとしたため、十分な塩害対策を講じることが求められました。
施工に当たっては、配筋後、鉄筋に付着した塩分を高圧洗浄水により洗い落とす、鉄筋の結束線の材料をメッキ処理したものとする、大屋根の鋼板縦葺き材を現場加工した際に生じる切断小口面に補修用塗料を塗布するなど、工事の細部にまで検討を加え、塩害対策に有効な様々な広報を積極的に提案するなど品質向上に努めました。
また、狭小な敷地の中で研究所機能を維持したまま工事を行う必要があったことから、施設運営への影響が少なくなるよう、仮設通路を短期間で施工可能な砂利敷きにし、利用者の利便に配慮するとともに、道路から敷地に至る仮設階段を設け、利用者動線と工事動線を完全に分離し、確実な安全対策を行いました。
このように品質管理、安全対策等について、優れた技術力を発揮し、よい出来栄えとなりました。
工事詳細情報
工事名 | 平成29年度 水産技術研究所伊豆分場庁舎他新築工事(建築) |
工期 | 19か月間 |
発注者 | 静岡県 |